爪水虫の症状に関するよくあるご質問
A1爪水虫に長期間かかっている場合や、爪水虫以外の病気の場合などに爪が黒くなることがあります。
爪水虫の場合は、爪の根元まで白癬菌(はくせんきん)が入り込み、メラニン色素という黒色の色素が多くつくられることで黒っぽくなることがあります1)。このような爪の色の変化は、爪水虫が治ると次第にうすくなり、2~3年で消えることが多いとされています1)。ただし、爪が黒くなるという症状は、緑膿菌(りょくのうきん)という「細菌の感染症」や「メラノーマ(ほくろのがん)」という他の病気でも見られるものです。一度、医療機関(皮膚科)を受診して正しい診断をしてもらうことが大切です。
1)東 禹彦. 爪–基礎から臨床まで–改訂第2版, p129, 金原出版, 2016.
A2爪水虫の初期は、痛みやかゆみなどの自覚症状を感じることは、ほとんどありません。
爪には神経が通っていないため、爪水虫になっていても一般的に痛みやかゆみなどの自覚症状はありません。ただし、爪水虫を長い期間放っておくと、爪が変形して、変形した爪が皮膚に食い込むことで痛みを感じることがあります1)。爪の痛みやかゆみがなくても、気になる症状があれば、医療機関(皮膚科) を受診しましょう。
1) 原田 敬之. Med Mycol J. 52(2); 77-95, 2011.