爪水虫(つめみずむし)は、自然に治ることはあまりない病気です。爪水虫が進行すると、爪が変形して、痛みが出たり、歩きにくくなったりします。また、治療も難しくなります。「早期に発見し、早期に治療する」ことが大切です。爪水虫の治療は皮膚科で行うことができます。
爪の様子はどう変わるの?
「爪の色が茶色っぽくなる」、「爪が厚くボロボロになる」、「爪の一部がはがれる」などの症状があらわれます。
爪水虫の発症初期は、爪の一部が「白色や黄色に濁る」といった変色がみられます。治療をしないで病状が進行すると、変色する面積が広がる、茶色や黒色になるといった症状があらわれることがあります。また、爪の色が変化するだけではなく、爪が厚くボロボロになる、爪の一部がはがれるなど、爪の変形がみられるようになります。
爪の一部が変色した例
爪全体が変色した例
※爪水虫が悪化した例の一例を示したものです。
爪の変化のほかに起きることは?
「痛みが出て歩きにくくなる」、「転倒しやすくなる」など、日常生活に支障が出てしまうことがあるので、早めに治療することが大切です。
爪水虫の症状が悪化すると、厚くボロボロになった爪が靴下に引っかかって破れる、変形した爪が靴にあたる、皮膚に食い込んで痛みが出る、などの変化があらわれます1)。また、爪が厚くなる、変形することにより自分で爪を切ることが難しくなります。高齢の方では、歩きにくくなる、転倒しやすくなるといった変化が起きることがあります2)。
- 1) 原田 敬之. Med Mycol J. 52(2); 77-95, 2011.
- 2) 加藤 豊範ほか. Prog Med. 40(4); 425-429, 2020.