ニュースリリース
平成29年10月
ホスラブコナゾールを有効成分とする新規経口抗真菌剤
佐藤製薬とエーザイが販売提携
佐藤製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:【佐藤誠一】、以下 佐藤製薬)とエーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)、株式会社セレンファーマ(本社:東京都、代表取締役:下田大作、以下 セレンファーマ)は、日本において、佐藤製薬が爪白癬に係る適応で承認申請中のホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物(以下 ホスラブコナゾール)を有効成分とする新規トリアゾール系経口抗真菌剤(開発番号:BFE1224、以下 本剤)について、佐藤製薬とエーザイが共同プロモーションを行うことに合意しましたのでお知らせします。
佐藤製薬が製造販売承認取得後に本剤の販売を行い、佐藤製薬とエーザイが共同で情報活動を行うことにより本剤の適正使用の推進に努めます。
ホスラブコナゾールは、エーザイが創製した新規の経口抗真菌剤です。2010年にエーザイはセレンファーマ(旧:株式会社ブレインファクトリー)に対して、日本国内の再実施権付独占開発権および商業化権を供与する契約を締結しました。2014年にセレンファーマは、佐藤製薬に開発権と商業化権を供与する契約を締結し、両社で本剤の爪白癬に対する開発を進めてきました。2017年1月に、佐藤製薬が本剤の製造販売承認を申請しています。
佐藤製薬とエーザイ、セレンファーマは、真菌に由来する疾患に対するアンメット・メディカル・ニーズを充足すべく、ホスラブコナゾールの価値最大化に向けて協働してまいります。
参考資料
1. ホスラブコナゾールについて
ホスラブコナゾールは、エーザイが創製した新規の経口抗真菌剤です。ホスラブコナゾールは、主活性成分であるラブコナゾールの溶解性や生体内利用率を向上させたプロドラッグであり、ヒトに投与すると速やかにラブコナゾールに変換されます。ラブコナゾールは、真菌細胞の膜成分であるエルゴステロール生合成を阻害することにより、抗真菌作用を示します。
2. 爪白癬について
爪白癬は、手足の白癬が進行し、爪の間に白癬菌が侵入して、爪自体が白癬菌に感染した状態となる真菌感染症です。日本における爪白癬の有病者数は約1,100万人と推定され、よく見られる爪の病気です。爪白癬が直接生命にかかわることはありませんが、治療せずに放っておくと爪の変形や肥厚による局所の圧痛、痛みによる身体活動の制限、真菌や細菌の二次感染などを引き起す可能性や家族などへの感染の拡大など、重要な公衆衛生上の問題となります。また、爪白癬は患者様のQOL(Quality of Life)を低下させることから、早期治療が必要です。
3. 佐藤製薬株式会社について
佐藤製薬株式会社は、「ヘルスケア イノベーション」を企業理念として、常に健康であることを心がけ、セルフケアを実践する皆様に向け、有効性・安全性が高く、高品質な医薬品を提供する製薬会社です。主力のヘルスケア事業に加えて、皮膚科領域を中心とした独自性の高い製品を開発、提供する医療用医薬品事業を展開しております。
佐藤製薬株式会社の詳細情報は、http://www.sato-seiyaku.co.jpをご覧ください。
4. エーザイ株式会社について
エーザイ株式会社は、本社を日本に置く研究開発型グローバル製薬企業です。患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する「ヒューマン・ヘルスケア(hhc)」を企業理念としています。グローバルな研究開発・生産・販売拠点ネットワークを持ち、世界で約1万人の社員が革新的な新薬の創出と提供に取り組んでいます。
当社はグローバル製薬企業として世界の患者様へ貢献することを使命としており、開発途上国・新興国における医薬品アクセスの改善に向け主要なステークホルダーズとの連携を通じ積極的な活動を展開しています。
エーザイ株式会社の詳細情報は、http://www.eisai.co.jpをご覧ください。
5. セレンファーマ株式会社について
株式会社セレンファーマは、POC(Proof of Concept)が確認されているが、市場ニーズ、製品化確率が高いにも関わらず、開発の優先順位が低く、開発が進まない開発候補品を製薬会社等から導入、少数の自社専門家集団・ネットワークを用いて新たな視点で探索・導入し、効率的な開発により、早期に製品化する臨床開発特化型の製薬会社です。
株式会社セレンファーマの会社情報等については、http://serenpharma.comをご参照ください。