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ニュースリリース

平成26年6月

カミツレ及びラン抽出液による光老化抑制効果
カミツレ抽出液とラン抽出液の併用による
「糖化最終産物(AGEs) カルボキシメチルリジン」生成抑制作用を確認

 佐藤製薬株式会社(社長:佐藤誠一)は、紫外線による光老化研究の中で、肌への悪影響が大きいとされる糖酸化生成物のうち、生体内での生成量が特に多い「糖化最終産物(AGEs※1)カルボキシメチルリジン(以下 CML)」に着目しました。
 CMLは蓄積すると肌の『くすみ』『ハリ・弾力低下』の原因となることから、その生成を抑制する素材を探索した結果、カミツレ抽出液とラン抽出液を併用することで非常に高いCML生成抑制効果があることを見出しました。(図1)

 本研究成果は、3月27日〜30日に開催された日本薬学会第134年会(2014年)に発表し、同成果について特許出願中です。

1.主な研究成果

 佐藤製薬では長年の皮膚科学研究に於いて、細胞を用いた独自の素材評価を行い、シミ、シワ、肌荒れなどを改善する生薬や植物エキスを探索しています。
 当社で行った肌調査結果※2で『くすみ』『ハリ・弾力低下』の悩みが多いことから、その原因でもある光老化、特に糖酸化によって生成される「糖化最終産物(AGEs) CML」に着目しました。
 紫外線により肌の表皮、真皮で生成されたCMLは、皮膚内に蓄積することでハリや弾力が低下し、透明感のないくすんだ肌の原因となります。
 また、加齢により肌が老化し、抗酸化機能が低下している場合はその影響が顕著に表れると考えられます。そこで、細胞老化させた皮膚線維芽細胞を用いて試験を行い、紫外線照射によるCML生成を抑制する効果がある素材の探索を進めました。
 その結果、カミツレ抽出液にCML生成抑制効果があり、さらにラン抽出液を併用することで、より高い生成抑制効果があることを見出しました。 (図1)

 今後は本研究成果をもとに、紫外線の影響による『くすみ』『ハリ・弾力低下』に着目したエイジングケア製品に応用していく予定です。

※1  Advanced Glycation End Products(糖化最終産物):タンパク質の糖化反応によってつくられる生成物
※2  30〜50代女性116名、2013年実施

カミツレおよびラン抽出液によるCML生成抑制効果

方法 継代培養で細胞老化させた成人腹部皮膚由来線維芽細胞を用い、各植物抽出液を紫外線 (UVA)
照射前後に添加して培養後、Western Blot法にてCMLを有するタンパク質を検出した。
結果

図1:カミツレおよびラン抽出液によるCML生成抑制効果

紫外線 (UVA) 照射によるCML生成促進が認められ、カミツレ単独およびカミツレとラン抽出液の併用によりCML生成抑制効果が認められた。