平成24年5月
遺伝子組換えヒト型甲状腺刺激ホルモン製剤
「タイロゲン筋注用0.9mg」効能追加のお知らせ
診断補助に加えアブレーション補助の効能を取得
佐藤製薬株式会社(本社:東京都港区、社長:佐藤誠一、以下佐藤製薬)は、2009年より販売している「タイロゲン筋注用0.9mg」の効能追加を2012年5月25日に承認取得いたしましたのでお知らせ申し上げます。
本製品はジェンザイム社(米国)が開発した遺伝子組換えヒト型甲状腺刺激ホルモンのヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え)筋注用凍結乾燥製剤です。佐藤製薬は2009年に「分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者における、放射性ヨウ素シンチグラフィと血清サイログロブリン(Tg)試験の併用又はTg試験単独による診断の補助。」を効能として販売し、この度、「分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された遠隔転移を認めない患者における残存甲状腺組織の放射性ヨウ素によるアブレーションの補助。」の効能が追加されました。追加された効能は、世界70ヵ国で承認されています。(2011年11月現在)
甲状腺癌の全摘を受けた患者のおよそ90%以上は甲状腺組織が残存するといわれ、その残存組織廃絶を目的とした放射性ヨウ素による治療(以下、アブレーション)が施行されます。アブレーションを行うには、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を高める必要があり、従来は甲状腺ホルモン剤の服用を2週間以上中断しなければなりませんでした。その為、患者は「寒気、便秘、体重増加」などの甲状腺機能低下症状を引き起こし、またアブレーション後の回復にも数週間を要し大変な苦痛となっていました。
今回、「タイロゲン筋注用0.9mg」の効能を追加することで、患者は甲状腺機能低下症状を引き起こすことなく、アブレーションからその後の再発の診断を受けることが可能となり、QOL向上が期待できます。
製品名 | タイロゲン筋注用0.9㎎ |
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一般名 | ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え) |
製品特性 | 本製品を使用する事により、甲状腺ホルモン補充療法を中止せずに甲状腺癌の診断及び遠隔転移を認めない患者における残存甲状腺組織の放射性ヨウ素によるアブレーションが可能となります。 |
規制区分 | 生物由来製品 処方せん医薬品 |
組成 |
(1バイアルを日局注射用水1.2mLで溶解した時の1.0mL中) 有効成分ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え) 0.9mg |
効能・効果 |
分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者における、放射性ヨウ素シンチグラフィと血清サイログロブリン(Tg)試験の併用又はTg試験単独による診断の補助。 分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された遠隔転移を認めない患者における残存甲状腺組織の放射性ヨウ素によるアブレーションの補助。 (下線部は今回追加) |
用法・用量 | 本品1バイアルに日局注射用水1.2mLを加えて溶解し、その1mL(ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え)として0.9mg)を臀部筋肉内に24時間間隔で2回投与する。 |
包装 | タイロゲン筋注用0.9mg:2バイアル |